以下のとおりセミナーを行います。少し遠いですがよろしくお願いいたします。

日本金融・証券計量・工学学会フォーラム

ハイフリークエンシーデータの基礎と応用:オルターナティブ投資など

2004年9月16日

森谷博之

住商キャピタルマネジメント、シニアストラテジスト

高頻度データ解析が運用面で成功している例としてJames Simons率いるRenaissance Technologiesがある。為替の高頻度データを用いた投資手法で有名である。その運用残高はすでにUSD5billionを越え、昨年、USD500MIOを稼ぎ出しGeorge Soros, Daivid Tepperについで世界第3位である。また、高頻度データの利用はリスク管理の面でも注目を浴びている。

株式、為替市場の高頻度データ解析の数は1999年時点で1,000を超えている。このように将来を有望視される高頻度データの解析であるが、そこにはノイズも多く、その解析には多くの注意を要する。市場参加者の行動に近いところで起きた現象を解析することから、市場参加者の行動パターンを十分に理解しておく必要もある。

本フォーラムでは高頻度データの取り扱いといった基礎的な部分から出発し、すでに発表されている研究内容を整理し、説明する。また、異種混合の市場参加者からなる為替市場を、高頻度データを用いて分析し、マーケットメークを含むトレーディング戦略、その相互作用を理解する。競争にされされた市場参加者が,協調しながら、完全でない、または遅れた情報をもとに局所的な評価関数を最大化しようと行動すると、相互作用が強くなり、そのダイナミクスは非線形になる。高頻度データを用いて極力短い時間間隔のデータを分析することで、揺らぎを単なるノイズとして扱うのではなく、揺らぎが発生する原因を明確にし、より長い時間間隔の市場の動きを予測する考えについて発表する。また、一方で長期の市場の動きが短期の市場に影響を与えるという非対称な性質についても検証する。最後に、高頻度データが絶対収益戦略を構築する際に有効であるかどうかを議論する。