★☆★SOAS同窓会日本支部セミナー開催のお知らせ★☆★
以下の通り、ロンドン大学SOASのセミナーを開催する運びとなりました。
SOAS同窓会員以外の一般の方々もお誘い合わせの上、是非お越しください。
日時:2001年5月27日(月)19:30 - 20:30(予定)
場所:国際連合大学(青山)http://www.unu.edu/hq/japanese/index-j.htm
テーマ:「為替変動のメカニズム:先進国と発展途上国の為替市場を高頻度データを
用いて解析する」(Mechanism of foreign exchange rate movements: based on high-frequency dataanalysis in developed and developing countries)
講師:オックスフォードファイナンシャルエデュケーション
代表取締役社長 森谷博之氏
参加費:同窓会年会費を納入されている方は無料。その他は500円(当日支払い)
申し込み:電子メールにて鈴木までお願いします。
tomoko_suzuki@eva.hi-ho.ne.jp
[セミナー概要:森谷氏]
外国為替は24時間取引可能でかつ流動性も高く金融市場の中で最も理想的な市場であ
ると考えられている。為替市場が合理的であると考えると将来の為替レートの動きは
過去の為替レートの動きに左右されないランダムな動きとなりモデル化も比較的容易
になる。そのため高度な金融モデルを必要とする数々のエキゾティックデリバティブ
の発祥の地となった。ところが、毎日市場に接している為替の専門家にとっては為替
市場は決して合理的な市場とはいえず、気持ちの悪いほどの穏やかな相場か、一瞬も
気の抜くことのできない緊迫した相場であるかのどちらかである。このように思える
原因の1つとしてバブルの形成と崩壊が為替変動のメカニズムに重要な役割を果たし
ているからだと言える。
バブルという言葉はもともと為替市場での相場の変動メカニズムを説明するために用
いられたが、その形成と崩壊の期間は比較的長期であるというイメージがある。たと
えば17世紀のオランダのチューリップの球根相場、18世紀のイギリスのサウスシー
バブル、20世紀初頭の大恐慌そして数年前のITバブルというように数十年に一度の
大きな出来事がバブルであると理解されがちである。ところが例えば円ドル相場では
バブルまたは市場の崩壊に近い現象は頻繁に起こっている。最近の例でいえば、1998
年夏から秋にかけての何度にもわたるドルの崩落、2000年3月31日、2001年9月13
日、2002年3月7日のドルの急落である。
このような為替レートの動きのメカニズムを為替市場が合理的であるという立場に立
ち議論するとおのずと限界がある。それよりもむしろ、市場参加者が集団でどのよう
な時にどのような行動を取るのかに主眼において議論を進めたほうがより正確である
ように思える。このような議論は認知心理学、または行動ファイナンスとして研究が
進んでいるが、実務家にとって応用のきく一般理論を導き出すのは非常に難しいよう
に思える。実務家、特にリスク管理に興味のあるものにとって有効となるモデルを構
築するには原因と結果を数式としてモデル化できる必要がある。そこで最近注目を集
めているのが複雑系を扱う経済物理学の為替市場のモデルである。無数のモデルが発
表されているが、需要と供給が一致することを前提としない不均衡モデルを紹介する
ことで、為替変動の不可解なメカニズムを解明しようと試みる。最近IT技術の発達
とともに可能となった高頻度データを用いたデータ解析を用いながら議論を進めてい
く。
以上
SOAS同窓会日本支部
鈴木 智子